11月14日に、ワークショップ‘石膏ブローチをつくろう’を行いました!
なぜ石膏で??といいますと、ただいま開催中の特別企画展‘彫刻家 武井直也の軌跡’にちなみ、ブロンズ彫刻の作り方の一端を体験していただけたら...と思い、型取りの素材として使われる石膏を使ってみました!! ブロンズ彫刻は、まず粘土で作りたい形を作り、石膏やシリコンなどで何段階にもわたって型をとり、溶けた銅を流しこんで作ります。 この過程で作るのが、石膏原型です!これは何回か繰り返し使えるので、これをもとに同じブロンズ像を何体も作ることができます。 ブロンズ彫刻を作るにはたいへんな手間と時間がかかるので、この日参加してくださった皆さんには、この石膏原型の段階までを体験していただきました!! まず、型をとるのに使うのは、お湯につけるとやわらかくなるプラスチック粘土です☆ 好きな形を作り、冷えて固まったら... 今度は別のプラスチック粘土で、型をとります。 この粘土は、わりとすぐに冷えて固くなってしまうので、けっこう大変です! ですが皆さん手早くキレイに作っていらっしゃいました✧ 型ができたら、水で石膏を溶きます。3分くらい、ひたすらかき混ぜると、だんだんとろみが付いてきます。 あんまり固くなりすぎても型に流せなくなりますし、柔らかすぎてももろい作品になってしまうので、タイミングが重要です☆ |
10分ぐらいたって固まったら、型から出します。
最後に色を塗って完成!! ですが、完全に石膏の水分が抜けるまで2日ほどかかるので、ブローチピンはその後、おうちで付けていただくことにしました。 ちょっと手間がかかる工程でしたが、皆さんスムーズに、ステキな作品を作られていました!! ありがとうございました☆ |
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童画館通りでTrick or Treat
10月25日、ハロウィンイベントとして、“童画館通りでTrick or Treat”を行いました!!
イルフ童画館では、毎年恒例のイベントだったのですが、今年は美術考古館も一緒に開催させていただくことになりました!
今年は、子どもたちにお菓子をくれるお店の方々にもお返しができたら・・・ということで、各店舗の宣伝になるフラッグを作って、プレゼントすることになりました☆
まず、1人1枚、キャンバス地に絵を描いて、フラッグづくりです!
それぞれ、担当するお店は、くじ引きで決めました。
フラッグができたら、それぞれ好きなおばけに仮装です!!!
ゴミ袋や画用紙を使って、魔女やドラキュラに変身!!
準備ができたら、フラッグを持って童画館通りとイルフプラザに出発!!!
回るお店は全部で27箇所!! お菓子とスタンプラリーのスタンプをもらいながら回ります。
みんな1時間ほどで、すべてのお店を制覇しました!
そして美術考古館前には、童画館通りの魅力を発信するキャラクター、かやちゃんが登場!
特別企画展〝彫刻家 武井直也の軌跡〟
10月17日から、特別企画展「彫刻家 武井直也の軌跡」を開催しています!!
岡谷市出身の武井直也(1893-1940)は、大正から昭和にかけて、フランスにわたり彫刻を学び、日本美術院展(院展)や文部省美術展覧会(文展)を中心に活躍した彫刻家です。
フランスの近代彫刻といえば、「考える人」を作ったロダンが有名ですが、武井が学んだのは、ロダンの弟子、ブールデルです。
帰国後もブロンズ彫刻や大理石彫刻といったさまざまな表現に挑戦したり、彫刻の基本に立ち返ることを目指して日本彫刻家協会を立ち上げるなど、生涯パワフルに活動しました!
活動拠点は主に東京に置きましたが、たびたび帰郷して、故郷の人たちを集めて彫刻講習会も開いていたのだそうです!
展示作品は、男性や女性の裸体彫刻や、頭だけの彫刻、地元の人をモデルにした胸像など、さまざまです。
とても写実的で、一つ一つ見ていると、「こういう人が実際にいたんだなあ」としみじみ思います。
ところで、以前にも当館で武井直也の作品展を何度か開催していますが、同じ彫刻を学校や公園などでも見た、という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ブロンズ彫刻は、石膏で作った原型をもとにして鋳型を作り、溶けた銅を流し込んで作ります。そのため、一つの原型からいくつもブロンズ彫刻を作ることができるのです(といっても、何回も作っているとだんだん形が変わってしまうので、数個しか作れません)。
当館には、遺族の方から寄贈していただいた石膏原型がたくさんあるので、それをもとにブロンズ像が複数作られ、市内のいろいろな所に設置されました。
ブロンズ彫刻には、いろいろな色の塗料が塗られていて、渋みのあるいい色合いが出ています!造形の美しさとともに、そんな色の違いも楽しんでいただけると思います。
もうひとつ圧巻なのが、大理石彫刻です!!
自然の石の持つやわらかい白さや、ツヤがなんとも美しいです✦
ですが、この作品は約230kgと、ものすごく重いんです!!
その重さを感じさせず、上品でやわらかな質感を出すのは、武井直也のすごさですね!
ぜひこの機会に、武井の作品の迫力を、間近で感じていただけたらと思います!!
関連イベントとして、11月3日(火)13:30から、本展のゲスト・キュレーターとしてご協力いただいた日本近代彫刻の専門家である井上由理氏の作品解説が行われます。
またこの日は、当館のリニューアル開館2周年記念として、無料開館いたします!
ぜひおこしください!!
それからもう一つ、11月21日(土)10:00から、地域交流イベント「岡谷市役所前の野外彫刻クリーニングをしてみましょう」を行います!
これは、風雨にされされる野外彫刻の汚れを落とし、ワックスを塗って表面の塗装を保護する作業です。
作品が見違えるようにきれいになる様子を実感していただけますので、ぜひふるってご参加ください!!
また、今年の8月2日にも、岡谷湖畔公園の作品のクリーニングを行いました。
クリーニング後の作品は、ツヤを取り戻し、野外美術館のように美しい仕上がりとなっていますので、こちらもぜひご覧ください✦✦
星美加ワークショップ〝摩訶不思議な背景に絵を描こうー銀箔を使って〟
10月10日(土)、星美加さんのワークショップ“摩訶不思議な背景に絵を描こう―銀箔を使って―”を行いました!!
銀箔というと、なんだか豪華な感じがしますね☆
どんな絵ができるんでしょう?
まず、「ジェッソ」という絵の具で赤く塗られた画用紙に銀箔を貼ります。
銀箔は、とても薄くて、ちょっと風が吹いただけでも、めくれてシワになってしまいます。
「蝋引き紙」というつるつるの紙を銀箔の上にそうっと置いて、銀箔をくっつけます。
赤く塗られた画用紙に、「グロスメディウム」というノリのような薬剤を塗って、銀箔のついた蝋引き紙を乗せ、銀箔を移します。
よく空気を抜いて、絵を描くための土台が完成しました!!
本当は、この銀箔を貼る工程も、参加者の皆さんに体験していただけたらよかったのですが、時間の都合もあり、ここまでは、前日に星さんと職員が行いました。
いよいよワークショップ当日です!
前日準備した銀箔の画用紙に、グロスメディウムで絵を描きます。
グロスメディウムは透明なので、描いたときは絵がよく見えないのですが・・・・
上から硫黄(ムトウハップ)を塗ると・・・あら不思議!!
メディウムで描いた絵だけが銀色に残って、他のところが茶色くなっていきます!!!
これは、化学反応で銀が硫化されて茶色くなる現象だそうです!
メディウムを塗ったところは、マスキングされて銀色が残るんですって!!
硫黄を厚く塗るほど、茶色も濃くなります。
色の出方も、ムラがあっていい感じです!きれいな青緑色に変化するところもあります✦
有名な尾形光琳の「紅白梅図屏風」の水の流れの部分も、この技法を使ったと考えられているそうです!
ちなみに、星さんがこの技法で描かれた作品がこちらです!!
最初は「難しそう・・・」と言っていた子たちも、いつの間にか絵の世界に没頭して描いていました!
ドライヤーで乾かしたら、アクリル絵の具を塗って仕上げます。
銀色と茶色がうまく生かされた、ステキな作品ができあがりました!!
わかりやすく教えてくださった星さん、参加者のみなさん、ありがとうございました!!
特別企画展〝新世代アーティスト展 星美加〟
10月10日から、「新世代アーティスト展 星美加」が始まりました!!
「新世代アーティスト展」は、国内外で活躍の幅を広げている新進気鋭の若手アーティスト3人を連続してご紹介する展示です。
この第2弾は、画家の星美加さんの作品を展示します。
星さんの作品には、どこか寂しげで懐かしい、映画のワンシーンのような雰囲気が漂っています。
なんとなくヨーロッパを思わせる風景は、星さんの記憶や夢の中、映画や本で見た風景などが混じった、現実には存在しない風景なのだそうです!
はじめて見る風景をどこかで見たことがあるように思うことはありませんか?
星さんも、見たことのなかったイタリアの風景を懐かしいと感じたことがあるそうです。
実際に、星さんは何回かイタリアに研修に行かれていて、そのとき出会った風景をもとに描かれた作品もあります。
これは大学院の修了制作で、お友達からもらったトスカーナ地方の田園風景の写真ハガキを見て感動し、実際に現地でスケッチして描かれた作品とのことです!
夢で見た風景や、現実にはないけれど懐かしい感じのする風景を絵にするなんて、すごくステキですね!!私も絵が得意だったらやってみたいです・・・
星さんは、こうした記憶の中の風景にリアリティを持たせるため、3DCGという方法を用いています。たとえば、カーテンが風になびく様子や、鏡に映る部屋の中、開きかけたドアから見える向こう側の風景などを、このソフトを使ってパソコン上で作り出し、それをもとに作品を制作されているそうです。
絵の中の世界が、まるで目の前に存在するかのように見えるのは、こうした緻密な工夫がされているからなんですね!!
また、星さんの作品には、「死は身近にある」というメッセージや、諸行無常・侘びさびの感性も込められています。絵の中に登場するカラスや幽霊のような足は、死をあらわし、古びて朽ち果てたものや、一瞬で消える波紋や風などは、はかなさを表現しているそうです。
死といっても、「恐怖としての死」ではなく、誰にでも平等に訪れて繰り返されていく「穏やかな死」のイメージとのことです。
確かに、星さんの絵の中のカラスや頭蓋骨、横たわる人の横に脱ぎ捨てられたかのようなシャツなどを見ると、死を連想して一瞬ドキッとしますが、作品の雰囲気はどれも穏やかで、あっという間にその静かな世界に引き込まれます。
絵の中の人物はこの後どうなるんだろう?とか、このドアの向こうには何があるんだろう?など、いろいろな物語を想像できるのも、星さんの作品の醍醐味ですね!!
ところで、星さんの作品は、「アクリル」や「油彩」といったおなじみの絵の具のほかに、「テンペラグラッサ」という聞きなれないものも使われています。これは、卵黄と油、顔料を混ぜた絵の具で、長い年月が経っても劣化が少なく、鮮明な色を保てるのだとか!!
ルネサンス期のイタリアで活躍した巨匠、サンドロ・ボッティチェリもこの技法を用いていて、星さんはフィレンツェでの研修でこれを学んだそうです。
今回、星さんによる、ボッティチェリの作品「柘榴の聖母」の模写も展示させていただきました。とっても色鮮やかで美しい作品です!!
ワークショップ 敬老の日にプレゼント!手作りフレーム☆☆☆
ご無沙汰しております☆☆今回のイベントを担当しました職員Uです。
ここのところ、日ごとに秋めいて参りましたが、皆さま、いかがお過ごしでしょうか?
9月21日は、敬老の日ということで、写真フレームを作って、おじいちゃんおばあちゃんに、プレゼントしよう!!というワークショップをしましたよ!!!
作り方はとっても簡単で、写真フレームの枠へ好きなように飾りつけをしてもらって、それからフレームを少し組み立てて出来上がりです♪♪
今回は、自由に好きなものを作ってもらいたかったので、色々な材料を用意してみました!!!絵の具、クレヨン、色えんぴつ、折り紙、柄つき折り紙、ビーズ、マスキングテープ、シール、そして洋服用のボタン!
皆さま、とっても素敵な作品を作ってくれました!!!
こんな素敵なフレームをプレゼントしてもらったら、おじいちゃんもおばあちゃんも、きっと大喜び間違いなしですね!!! 皆さま、笑顔の一日でありますように♪♪
軽トラ市で岡谷考古学博士検定2015開催!
少し遅くなりましたが、9月12日に童画館通りでは軽トラ市が開催されました!
たくさんの新鮮な野菜などが販売され、軽トラ市にあわせ、美術考古館もいつもより早く9時30分に開館。 美術考古館チームは、『岡谷考古学博士検定2015』を開催しました!ご参加いただいた方、ありがとうございました♪
問題は、昨年に引き続き、岡谷市内の考古に関連するものです。大人用の問題では長地にある唐櫃石古墳(かろうといしこふん)にスポットを当てて問題を作成しました。 ヒントもきちんと提示しておきましたがちょっと難しかったようです。 大人も子どもも結果が80点以上の方には、非売品の顔面把手付深鉢形土器の手提げ袋(手提げ部分を切り取るとA4クリアファイルに変身)を差し上げました。
なんと!昨年に引き続き、童画館通りの人気者、かやちゃんも検定を受けに来てくれました!
さすがかやちゃん。検定の結果は100点満点でしたよ。
縄文フリーぺーパー「縄文ZINE」置いてます!
縄文時代をテーマにつくられた縄文のフリーペーパー「縄文ZINE」が創刊され、岡谷美術考古館でも置くことになりました。チラシコーナーに置いてありますので、ご自由にお持ち下さい。
長野県内の博物館では、岡谷美術考古館のほかには今のところ富士見町の井戸尻考古館 茅野市尖石縄文考古館 浅間縄文ミュージアムにしか置いていないようです。
縄文時代をテーマにした楽しいフリーペーパーになっています。縄文時代に興味がない方でも、興味が湧くような内容になっています。
数が少ないのでお早めに!
もっと詳しく知りたい!という方は縄文ZINEのホームページをご覧ください。
9月7日現在
好評のため配布終了となりました。
ご覧になりたい方は、館内閲覧用があります。
次号は2016年1月発行予定ですので発行になりましたら、またお知らせします。
9月23日
「縄文ZINE」が追加で25部届きました。無料スペースである交流ステーションのチラシコーナーに置いてありますのでどうぞご自由にお持ち下さい。
矢島史織ワークショップ“光をあつめるモビール作り”
9月13日(日)に、日本画家の矢島史織さんによるワークショップの第2弾、“光をあつめるモビール作り”を行いました!!
矢島さんは、作品のテーマである“光と影”にちなみ、片面が鏡のようになっているミラー工作紙を使い、光を反射するモビールを考えてくださいました✧
まずミラー工作紙の裏の白い面に、好きな形を描いて、水彩絵の具で色を塗ります。
絵の具が乾くまでの、ギャラリートークへ!!
矢島さんの作品とともに、日本画の道具を見せていただきました!
絵の具が乾いたら、工作紙を切り取り、糸やテグスを通す穴をあけます。
丸型や三角などの形にしたモールや、木の枝、ビーズ、マカロニと一緒に、吊るしたいイメージに並べます。
バランスをとりながら、糸やテグスを結んで完成です☆
テグスの結び方はちょっと難しかったのですが、矢島さんがていねいに教えてくださいました✤
いろんな色や形の作品が完成して、とても楽しいワークショップになりました♪♪
今日の作品たちは、窓から入ってくる日光をたくさんあつめて、お部屋を彩ってくれることでしょう☆
矢島さん、参加者の皆さん、ありがとうございました!!!
諏訪の長い夜 2日目
諏訪の長い夜2日目は、矢島史織さんによるワークショップに続き、15:30から昼間のコンサートです♪♪
まずは“横内文雄とアルパの仲間たち”です!
アルパとは聞きなれない楽器ですが、スペイン語でハープのことだそうです!!
なんとアルパが3台も!!!ちょっとラテンで優雅な曲たちが満載でした!
最後は歌い人ごんべの皆さんです!
クラシックや童謡など、美しい合唱をたくさん聞かせてくださいました☆
実は、職員が作ったプログラムに若干の誤記が...ですが、進行役の方が上手に笑いを取りつつ、フォローしてくださいました!!申し訳ありませんでした!!!
盛りだくさんの2日間もあっという間でしたが、たくさんのお客様が来てくださいました!
お楽しみいただけましたでしょうか?
ありがとうございました!!