Monthly Archives: 10月 2023

神田さおり展「龍と女神と絹の道」が終了しました!

およそ2か月間にわたり、多くのお客様に来館いただきました。

会期中には、神田さんがライブパフォーマンスで素敵な作品を制作して下さいました!

まずは7月29日開催のパフォーマンスをご紹介します。

この日は、音楽に合わせて幅5メートルの大きな絵画を描くパフォーマンスでした。

演奏はAYERのお二人とセコ・サンチェスさん。

厳かな祝詞に続いて静かに始まった音楽は、次第にテンポが上がり、迫力が増していきます。

神田さんは大きく体を動かして踊りながら、キャンバスに叩きつけるように絵の具をのせていきます。

横方向に長く延ばされたストロークから、「龍かな…?」と思っていたら…

完成したのは大きな∞の形でした‼

これは蚕が糸を吐き出すときの動きを表したそうです!

力強さとともに優雅な雰囲気もあり、さまざまな色の重なり合いがとても美しい作品になりました✨

演奏の皆さんと

制作の後は、神田さんがパフォーマンスや絵に込める想いや背景などについて話して下さいました。 会場全体が荘厳な雰囲気に包まれ、とても素敵な一日となりました!

次は8月20日に行われた、シルクヴェールを描き染めるライブペインティングです。

これは岡谷蚕糸博物館の「アーティスト・イン・レジデンス」のイベントです。

先日とは打って変わって、軽やかな音楽に合わせて絵具を垂らして染め上げていきます。

真っ白なヴェールに、色とりどりの絵の具が一面に散らばりました✦

この後、神田さんがさらに二人の女神を描き足し、ヴェールの完成となりました。

完成したヴェールは岡谷蚕糸博物館に展示されました。 素晴らしいパフォーマンスと作品を披露して下さった神田さん、ありがとうございました!

偶然の模様を楽しむポーリングアートをやってみよう

9月2日のワークショップでは、不思議な模様のアート作品を作りました!

ポーリングアートといって、何色かの絵の具をキャンバスの上に流して、偶然にできる模様や色の重なり合いを楽しみます。

好きな色のアクリル絵の具を4色選んで、それぞれをメディウムという接着剤と混ぜます。

まずはベースになる色をキャンバスの上に空け、全面に行き渡らせます。

次は、残りの3色を同じ器に入れ、これもキャンバスの上に空けます。

混ぜないように注意‼

ちょっと勇気がいりますね^^

これも全体に流れるよう、キャンバスを色んな方向に動かします。

すると……

不思議な模様ができました‼

メディウムを混ぜているので、色同士が混ざって濁ることがないんです!

複雑な模様や色合いは、いつまでも眺めていたくなりますね✦

絵を描けなくても誰でも作って楽しめるのもうれしいアートですね♪ ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。

テンペラ画を描いてみよう

8月19日は、テンペラ画のワークショップを行いました。

講師は石膏デッサンに続き、岡谷美術会会員の花岡克行さんです。

テンペラとは、ルネサンス期まで行われていた絵画の技法で、卵の黄身を使います。

絵の具は顔料(鉱物や土などで作られたさまざまな色の粉)を接着剤と混ぜて作られます。

油を接着剤とする油絵の具が出てくるまでは、卵やにかわ(ゼラチン)を接着剤とするテンペラが主流でした。

今回はパウル・クレーの絵を参考にしたり、自分の好きな題材で描きました。

まずは厚紙にジェッソという塗料を塗り、下地を作ります。

下地が乾いたら鉛筆で下描きをします。

いよいよ色を塗る前に、卵の黄身と白身を分けます。

卵の黄身だけだと濃すぎるので、水を混ぜて薄めます。

これを顔料(これは科学的に合成された現代の顔料です)と混ぜ、塗っていきます。

卵の黄身で絵が黄色くならないの?と思いますが、意外となりません^^

大和絵をイメージされて制作中です。きれいな緑色ですね!

一見わかりませんが、少しだけ黄色みは出るようです。

油絵の具よりも顔料の発色がよく、明るい色合いになるそうですよ!

完成しました!

水彩画に似た、明るく優しい色合いですね。 ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。