今日は、岡谷湖畔公園にある野外彫刻作品のクリーニングをしました!
10月17日から11月30日まで開催する「彫刻家 武井直也の軌跡展」のプレイベントです。
湖畔公園には、武井直也をはじめ、立川義明、細川宗英、大和作内といった諏訪地域出身の彫刻家の作品が4体並んでいます。これらは、設置されてから何十年も経過し、汚れや劣化も目立ってきました。そこで、市民の皆さんに身近な芸術作品に愛着をもっていただき、観光客の方にも美しく鑑賞していただけるようにと願って開催しました!
今回は、美術考古館の主催としては初の彫刻クリーニングですので、専門家である武蔵野美術大学教授の黒川弘毅先生と、清水多嘉示の野外彫刻を長年クリーニングしてきた経験のある、八ヶ岳美術館の皆さんにご指導いただきました。岡谷東高校と岡谷南高校の美術部の皆さん、そして地元の皆さんも大勢参加してくださいました!
虫の巣が大量に!!
最初に、水に溶いた洗剤をブラシに付け、汚れや虫の巣、葉っぱなどをキレイに落とします
作品を洗うブラシは馬の毛がベスト!とのことです。勉強になります!
台座はナイロンの洗車用ブラシやタワシでOK! 細かいくぼみまで丁寧に洗います
シャワーですすぎます。作品も気持ちよさそう!
すみずみまで水分をふき取ります
完璧に乾いたら、いよいよ蜜蝋のワックスを塗ります。ハケは豚の毛が最適!!
ガスバーナーを吹き付けて、ワックスを定着させます。これは専門的すぎるので、先生にお願いします
作品が冷めたら、乾いた布で磨きます。これが一番楽しい工程かも??とにかく光ります!目に見えてツヤツヤになっていくのがわかります!!
クリーニング前は、虫の巣や汚れがたくさん付き、周りの木々に同化?していた作品たちですが、クリーニング後は見違えるようにピカピカに!!まるで野外美術館のようです✴✴
参加者の皆さん、暑い中、本当にありがとうございました!
クリーニング前とは別の作品のように見違えました!!しっとり、つるつるの手触りです(武井直也「まどろみ」)
こちらは洗っただけなのに、パールのような輝きです!!(細川宗英「王様と王妃」)
こちらも渋い光沢が出ております!(立川義明「姉・弟」)
作品に塗られていた塗料によって、微妙に色が違いますね。ピカピカになってうれしそうです!!(大和作内「春日」)
ワックスの耐久性は1年くらいなので、毎年クリーニングしていく予定です。
今後は、湖畔公園では常に美しい作品が見られるかもしれません!そして、興味のある方はぜひ次のクリーニングにもご参加ください!!
ビフォー&アフターを実感できるだけに、普通に鑑賞するより何倍も感動しますよ!!!
まずは、よみがえった直後の作品たちを見に、湖畔公園に足を運んでみてはいかがですか?
次は11月21日(土)に、市役所前の彫刻をクリーニングします!
また10月18日(土)には、諏訪湖一斉清掃にあわせて、今日クリーニングした彫刻を水洗いします。
どちらもお気軽にご参加ください!!